ふくしまのりんご・ももの生産販売

よくある質問

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桃のおいしい食べ方を教えてください

当果樹園は当日朝採りの桃を発送しています。固めの桃を食べたい方は、なるべく早くお召し上がり頂くことをおすすめします。
また、保存する際は日陰や冷暗所で風通しのよい、涼しいところで保管することをおすすめします。冷たい桃がお好きな方は召し上がる前に、冷蔵庫で冷やしておくことをおすすめします。

注文方法を教えてください

斎藤果樹園で果物を購入していただくためには以下の方法がございます。

オンラインショップでご注文(24時間可)

  1. オンラインショップに移動し、ご希望の商品をカートに入れます
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  3. 会員登録(無料)をしていただくと、お客様情報を毎回入力する手間がなく、簡単にご注文いただけます。
    (会員登録してくてもオンラインショップをご利用いただけます)
  4. お支払方法や配送先を指定します
  5. ご注文内容をご確認の上、注文を確定します
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    斎藤果樹園からのメールをお待ちください

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電話でご注文(9時~18時可)

  1. 斎藤果樹園に電話をします(024-542-7287
  2. 以下のことにお答えいただきます
    ①お名前
    ②住所
    ③連絡先
    ④果物の品種
    ⑤量(2kg、3kg、5kgのうちどれか)が何箱欲しいか
    ⑥送る相手様のお名前
    ⑦送る相手様の住所(郵便番号含む)
    ⑧送る相手様の連絡先(お届け先が不在の場合にかけるところ)
    ⑨お届け希望日時(特になくても大丈夫です)
  3. 終了です

FAXでご注文(24時間可)

  1. 斎藤果樹園にFAXをします(024-563-6963
    FAX用紙は自由ですが、こちらのFAX注文用紙をお使いください
  2. 確認のお電話をさしあげます
  3. 終了です

送料の目安を教えてください

桃と送料がどれくらいになるかおおよその目安としてご覧くださいませ。

例1
北海道のお友達に桃を送りたい
桃2㎏(2,160円)+果樹園(福島)からの送料(1,380円)=3,540円
例2
東京の親に桃を送りたい
桃4㎏(4,320円)+果樹園(福島)からの送料(1,050円)=5,370円
例3
普段お世話になっている方にお礼をしたい(長野の方)
桃6㎏(6,480円)+果樹園(福島)からの送料(1,290円)=7,770円
  • 桃は通常、常温でお送りいたしていますが、クール便が希望の方は別途でかかります。
  • 送料が若干変更があるかもしれませんが、おおよそこのぐらいの目安だと思っていただけると幸いです。
ヤマト運輸料金表
サイズ 北海道 東北 関東 信越 北陸 中部 関西 中国 四国 九州 沖縄
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岩手県
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長崎県
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宮崎県
鹿児島県
60サイズ 1160円 830円 830円 830円 940円 940円 1050円 1270円 1270円 1490円 1490円
80サイズ 1380円 1050円 1050円 1050円 1160円 1160円 1270円 1490円 1490円 1710円 2040円
100サイズ 1620円 1290円 1290円 1290円 1400円 1400円 1510円 1730円 1730円 1950円 2610円
120サイズ 1840円 1510円 1510円 1510円 1620円 1620円 1730円 1950円 1950円 2170円 3160円

樹について

「桃クリ3年、柿8年」といいますが、桃は本当に3年後に実がなりますか? また、りんごは、どのくらいで実をつけますか?

桃はことわざ通り3年で実を収穫することができます。3年目で20~30個の実を収穫できます。しかし、幼木のうちから無理に実をならせることは、長い目でみたときに樹の成長に決して好ましいことではありません。ですから、本格的な収穫樹齢を迎える6~7年目までは、樹の様子をみながら無理なく実をならせていくことが大切です。

リンゴは大体5~6年目から収穫することができます。これも桃と同じで樹が若いうちから無理して収穫すると良い樹に育ちませんから、若いうちは摘果と呼ばれる間引きの作業を注意しておこなって、成長に合わせてすこしづつ収穫の量をあげていきます。

桃やりんごの樹の寿命はどのくらい?

まずはリンゴの一生から説明しましょう。品種や育て方で少々異なりますが、標準的なリンゴの樹の一生は大きく分けて

  1. 苗木期(1- 2年)
  2. 幼木期(3~4年)
  3. 若木期(5~10年)
  4. 樹形完成期(11~15年)
  5. 成木期(16~30年)
  6. 老木期(30年以上)

に分かれます。

収穫は普通は若木期に入ってから開始しますので5年目から、そして老木期になると収量が低下しますので、大体30年目までが本格的な収穫の対象になります。ですから、果樹園のリンゴの一生はおおよそ30年と思えばよいのではないでしょうか。もっとも、土の手入れを充分におこなって、適切に樹を管理してやれば50年くらいはもたせることもできます。

桃クリ3年といいますが、桃は成長が早くてその代わり寿命も短いのが特徴といえます。 1)幼木期 は3年くらいで、3年目から収穫ができます。6~7年で本格的な収穫の対象となる成木になります。 2)成木期 は大体25年目までですが、経済的に採算の合う 3) 経済的樹齢 は15~20年くらいだと言われています。勿論、病気に罹ったりしなければ樹自体の寿命は50-60年ありますが、普通の果樹園では様子をみながら20~25年で新しい樹に更新します。

果樹の剪定について教えて下さい!

剪定の目的は色々ありますが、ひとこで言うと 「採光、通風、作業性」 の良い樹をつくるために不用な枝を取り除き樹形を整える作業です。そして、一番大切な採光とは、樹全体に陽があたるように、そして美味しい実が育ちやすいような樹や枝の形をつくることです。そのためには、大枝を少なくして 結果枝 (実のなる枝)を多く残して葉っぱが豊かに繁れるようにすること(専門的には 弱剪定 といいます)が基本となります。

採光 よくすることで樹の内部まで陽があたるようになり、樹全体にまんべんなく美味しい実をつけることができます。採光の良くない樹では上の陽のあたる部分にばかり実がなってしまったり、中のほうの枝が枯れてしまったりします。 通風 とは文字通り風通しの良い樹のことですが、これによって害虫防除のための薬剤散布のとき薬剤が樹のなかまで通るようにすることができます。 作業性 も大事です。摘果や収穫などの作業がやりやすい形の樹を育てることは手間を減らすという意味で、果樹園経営ではとても重要な要素です。

肥料はどのような物を与えているの?いつ与えるの?

肥料をどのようにあげるかは、果樹園の土質や果樹の品種や樹齢などによって異なります。有機質肥料と化成肥料をバランスよく混ぜながら適切な時期に樹の時々の必要に応じて施肥をおこないます。「果樹にあう土質ってどんなもの?」 への回答も参考にしてください。

モモを例にとると、一般的には秋肥、冬肥、春肥、夏肥と呼ばれ、季節季節に応じて施肥をおこなうのが普通です。 「赤い実の熟れる里」 では収穫後に 礼肥 として年間の肥料の3割をあげます。そして秋肥として残りの7割を与えます。要するに収穫後の施肥が重要なのですね。これは、「摘蕾、摘花、摘果について教えて下さい!」 の質問で回答したように、永年作物であるモモを毎年安定して収穫するためには、収穫後に樹に適当な 貯蔵養分 を貯えさせることがとても大切だからなのです。野菜栽培などと大きくことなるところですね。そして気候や樹齢などによって必要な場合には春肥を少々与えます。3月頃に与え5月頃に肥料の効果がピークになります。これは主に幼木の枝の成長を促すためのものです。成木では樹勢を回復させる目的があります。但し、幼木に春肥を与えすぎるとかえって樹が病弱になったりするので、あげ過ぎは禁物です。

台風や雪で折れた樹はどうなるの?

被害がひどい場合にはその樹は諦めて更新するしかありません。太い枝が折れたような場合には放っておくと、そこに病害虫が発生するもとにもなりますから、その枝は切り落とすことになります。

大切なことは台風や雪でも折れにくい形の樹を育てることですね。ここでも樹形を考えた 剪定 がとても重要なのです。とても専門的なことがらですから、詳しくはお答えしませんが一例をご紹介しましょう。例えば樹の基本的な形・張り具合を決める 主枝 亜主枝 を撰ぶときに、幹から鋭角に伸びているものは剪定で切り落とし、できるだけ鈍角に派生してきたものを残すようにします。鋭角に伸びてきたものは加重がかかったときに付け根から折れ易いからです。また老齢の樹ではどうしても枝が折れ易くもなりますから、そういったものには支柱を添えて支えてあげることもします。

果樹に虫はつかないのですか?

果樹の害虫に関する質問ですね。残念ながらモモやリンゴにはたくさんの害虫が寄生して大きな被害を与えます。果樹栽培は害虫との戦いといっても過言ではありません。だから果樹の栽培は無農薬という訳にはなかなかいかないのです。もちろん 「赤い実の熟れる里」 では、フェロモンを使ったり色々な工夫をして減農薬につとめています。また色々な研究機関で、天敵を使った生物農薬の研究も進められています。こういった天敵や生物農薬の研究が進んで、農薬を使わない果樹栽培ができるようになる日が来ることを祈っています。

色々な害虫が知られていますが、その一部を紹介してみましょう。 ナミハダニ リンゴハダニ という ダニ類 は梅雨開けから盛夏にかけての赤い実の大敵です。ナミハダニは果樹で問題となるハダニ類のなかでもっとも有名なものです。寄生範囲が広く、リンゴ、ナシ、モモ、ブドウ、オウトウ、スモモ等ほとんどの果樹に寄生するほか、野菜、花き、雑草などの草本植物にも寄生します。寄生の程度がひどくなると葉っぱの機能が低下し、果実が大きくなれなくなるばかりでなく、着色、糖度、あるいは花芽形成にも悪影響を及ぼします。

モモシンクイガ ナシヒメシンクイ という シンクイムシ類 も果樹の大敵です。とくにモモシンクイガは幼虫が果実に進入して害を与えるので、果樹では最も重要な害虫として知られています。この虫がたちが悪いのは果実だけに寄生することです。産卵はほとんど萼顎部にされ、幼虫もこの近くから果実に侵入します。幼虫の侵入部位からははじめ果汁が出て、これが涙状に固まるといわれます。やがて幼虫は果肉部を不規則に食害し、最後には果芯部までを食害するにいたります。最終齢になると果面に穴を開けて外に脱出するのですが、この穴は針を刺したように直線的に果芯部に達するので、この虫にはハリトオシの別名があります。ナシヒシメシンクイはモモやリンゴのほかスモモ、アンズの果実などと、ほとんどの果樹の新梢に寄生することが知られています。

桃には モモアカアブラムシ カワリコアブラムシ 、林檎には ユキヤナギアブラムシ リンゴアブラムシ などの アブラムシ類 も大敵です。ひとつだけ詳しく説明してみますと、モモなどの核果類の樹に モモアカアブラムシ 寄生すると、葉っぱを不規則に激しく縮らせたり、ひどいときには葉が落ちてしまいます。そして葉の機能が低下し、新しい梢の伸びるのが妨げられてしまうのです。放っておくと、樹は衰弱して果実は大きくなることが出来ないばかりか、翌年の花芽の形成にも悪影響を与えます。モモなどでは最も問題となるアブラムシとして知られています。

まだまだ一杯ありますが、この問題は「天敵の研究」 と合わせて別のコーナーでもう少し詳しく説明したいと思います。

りんごの木の使い道は?

焚き木に使う以外これといった用途はありません。しかし、最近は暖炉や薪ストーブが静かなブームのようですが、剪定で落としたリンゴの幹や枝を薪に使うと良い香りがするということで人気があります。

果実について

摘蕾、摘花、摘果について教えて下さい!

モモを例にしてお話しましょう。 着果管理  (樹にどのくらいの数の果実をならせるか)は 摘蕾 (余分なつぼみをとること)と 摘花 (余分な花をとること)が基本と言われています。

モモの樹に葉が育ち光合成で作られた養分が利用されるようになるのは、花の満開後30日目以降になってからです。それまでは、前の年の収穫後から冬の休眠期にかけて樹に貯えられた貯蔵養分がエネルギー源になるのです。つまり新芽がでて若葉が育つのはこの貯蔵養分に頼っています。無駄な蕾をつけ無駄な花を咲かせることはこの貯蔵養分を浪費することになるのですね。花が一杯咲いたモモの樹は見かけは美しいのですが、モモの樹にとっては消耗に他ならないのです。貯蔵養分を有効に使い、美味しい実を育てるためにおこなう作業が摘蕾と摘花です。

最後に 摘果 です。着果量の調節はは摘蕾と摘花でおこなうのが基本ですが、最終調節をおこなうのが摘果です。わかりやすく言えば実の間引きですね。摘果は樹に勢い( 樹勢 )をみながら行います。摘果は 予備摘果 (満開後2~3週間でおこなう)、 本摘果 (満開後40日目頃におこなう)、 修正摘果 (満開後70日目以降におこなう)の3回にわけておこないます。予備摘果は最終着果量の50%くらいをめどにしておこないます。本摘果は樹勢を見てその程度を決めますが大体は最終着果量の10~20%増しが目安です。修正摘果は最後の仕上げで、形の悪いものや虫食いのもの、育ちが悪い実をとりのぞく作業です。

一本の樹にどれくらいの数のりんごや桃がなるの?

これは果樹園のある地域の気候や土壌、肥料のやり方、果樹の品種や樹齢、剪定や摘果のやり方など様々の要因によって異なりますので一概に言うことはできません。しかし、標準的な例をお話すれば、10アール(a)あたり24本の木を植えて、大体10000から12000個、つまり一本の樹で平均500個くらいの果実を収穫することができます。

しかし美味しい 「赤い実」 を安定して育てるためには、ただたくさん収穫すれば良いと言うものではありません。また果樹というのは大変微妙なもので、例えばリンゴではある年に無理してたくさん収穫したりすると実にばっかり栄養がいってしまい樹の成長に悪影響を受けて、翌年に実をつけなくなったり収量が激減したりしてしまうことがあるのです。これはリンゴの 隔年結果 (一年おきにしか実がならない)と呼ばれる現象です。果樹栽培で大切なことは毎年安定して美味しい実の収穫をあげることですから、無理して収量を上げるのではなく、樹の成長を促しつつ、恵みである果実をほどよい量だけならせることが大切なのです。

美味しい桃やりんごはどうやって見分けるの?

美味しいリンゴや桃の見分けかたも大事ですが、 「赤い実の味の良し悪し」 は、もちろん好みもありますが、なんと言っても品種により決まります。一般に 早稲種 は甘味に乏しく、美味しいものは 晩生 の種類に多いことは仕方ありませんね。 「赤い実の熟れる里」 のお奨めは? それは桃なら「あかつき」、リンゴなら「ふじ」、これは誰しも異存のないところでしょう。里の主力品種もこのふたつです。

美味しいリンゴの見分け方

まずは美味しいリンゴの見分けかたから。あまり難しく考えないで、 「手に持ってズッシリと重く感じるもの」 が良いのです。加えて、ツルが太いものが美味しいリンゴです。重さとツルの太さ、あと加えるなら形、色、つやが良いものがおすすめですね。

でもこれだけではちょっと愛想がないので、もう少し詳しく知りたい人のために説明しておきましょうか。リンゴの味を決める要素には

  1. 大きさと重さ
  2. ツルの太さ
  3. 香り

などがあります。

大きいリンゴは見かけは良いのですが必ずしも味はよくありません。中型からやや小型で、ズッシリと重く感じるものが良いのです。重いということは比重が高く糖度も高いことを示しています。
ツルは見た目にみずみずしくて太いものを撰びましょう。ツルが太いということは、それだけ樹の上で充分完熟させた証拠でもあります。
色も大事な要素です。一般には色の良くついたものほど甘みが強く味も濃いものです。但し袋をかけて栽培したりんごは、明るい色は付いているが、甘みが劣ることも多いのです。みかけにごまかされてはいけません。 「赤い実の熟れる里」 では 難着色種 といわれる「ふじ」を無袋で栽培し、樹上で完熟させています。これは着色は少々鈍いのですが、袋をかけたリンゴよりはるかに甘味が強く蜜もよく入るからです。
最後に香りですが、リンゴの香りの素は、アルコール類、エステル類などだと言われています。一般には、よく熟したものほど、リンゴ特有の良い香りを出します。但し、熟し過ぎて、発酵臭のように感じられるものは避けてください。

台風で落ちた実はどうするの?

残念ながら捨てるしかありません。一部では台風で落ちたリンゴをリンゴ酢の原料に使ったりもしているようですが、 「赤い実の熟れる里」 はよいものを消費者届けることをモットーにしていますから、躊躇なく捨てることにしています。またモモでは樹から落ちた実を放っておくと腐って 青酸物質 という根に対する毒物が発生して根の発育に悪影響を与えます。速やかに捨てなければなりません。

質問に答えるついでに、果樹栽培と台風や強風との戦いについて説明しておきましょう。とくに収穫までの期間がながいリンゴは台風などの強風による 落果 との戦いでもあります。対策としては枝の剪定を工夫して風に強い樹をつくる努力をしています。また、 摘果 といって間引きをするときに、できるだけ枝から下に向かってぶらさがった実を残すようにしています。風が吹いても左右に揺れて風をやり過ごさせるという工夫です。枝から上に向かってついている実は、風が吹くと「あそび」が少ないために簡単に落ちてしまうのです。

風の被害は落果だけではありません。何とか落果を防いでも、葉っぱで実がこすれて表面に擦り傷ができてしまい、売り物にならなくなってしまったりもします。剪定や摘果の工夫のほかにも防風ネットを張ったりもして、可能な限り落果を防いでいますが、正直に言ってこれという有効な手段はありません。何年かに一度は台風で殆どの実が落ちてしまうこともあり、果樹園農家の泣き所になっています。

なんで桃やりんごに袋をかぶせるの?

「赤い実の熟れる里」 では 無袋栽培 を基本にしています。もちろん 「黄金桃」 のように袋を掛けないとその持ち味の美しい色がでないような品種は別ですが、原則は無袋栽培です。その理由は袋をかけた果実は見かけは綺麗ですが、味はどうしても無袋栽培の実に劣るからなのです。皆さんには、みかけに騙されないで、ホンモノの味を知る消費者になってもらいたいと思います。

それはさておき、果実に袋を掛ける理由は、

  1. 病害虫の被害が防止でき薬剤散布の回数が少ない
  2. 表面の荒れを防ぎ、また果実の葉緑素が退化して着色が鮮明になり、外観が綺麗に仕上がる
  3. 裂果(実の成長に伴って果肉が割れてしまう現象)が起きやすい品種では、これを防ぐことができる

ことなどによります。但し、 有袋栽培 はこのようなメリットはありますが、果実の糖度は無袋栽培に劣りますので、味を追求する 「赤い実の熟れる里」 では一部の品種を除いてやっていません。

袋を掛ける時期は早いほどその効果が高いのですが、あまり早すぎると落果しやすいので注意が必要です。また確かに袋をかけると病害虫の浸入を防ぐことができますが、袋を掛ける前の消毒が不充分だと、却って害虫の繁殖を助けてしまいます。消費者におもねり過ぎて、みかけだけ良くするのも考えものですね。

りんごや桃の保存方法を教えて下さい!

果物でも野菜でも新鮮なのが一番、季節季節の新鮮なものを食べてください。とくにモモは非常にデリケートな果物ですから、正直に言ってこれという保存方法はありません。里から届いたらすぐ開封してできるだけ涼しいところで保管して下さい。どうしても、柔らかいのがお好きな方は常温で1日ぐらい置きますと柔らかくなります。モモは冷やしすぎると甘みが薄くなりますので、食べる1時間程前に冷蔵庫から出して食べてください。また、あまり冷やしすぎると甘味が落ちるので、冷蔵庫に入れるのは食べる2~3時間前くらいにしてください。

リンゴはモモと違って長期の保存が利く果物です。冬場であれば凍らない冷たい場所に置けば1ヶ月でも大丈夫です。でも、やはり味はすこしづつ落ちて行きますからなるべく早く食べるにこしたことはありません。 少数の時はビニール袋などに密封して冷蔵庫に入れておくのが良いでしょう。リンゴはエチレンガスを発生させます。一緒に置いてあるほかの果物の熟成を早め、痛んでしまうようなことがありますので、一緒にしないで別のビニール袋などに入れて保管してください。また、リンゴの皮をむいてしばらくすると変色してしまいますね。これはリンゴの皮の直下にあるポリフェノールという 抗酸化物質 が酸化されておこる現象です。この変色を防ぐためには、薄い塩水かレモン水につけておいてください。この詳細は「赤い実と抗酸化物質」 のコーナーを見てください。

果樹園について

果樹園の水やりはどうしているの?

赤い実の樹の性質を考えると面白い質問ですね。平地では比較的容易に水を得ることができますから、必要な時はスプリンクラーなどを使って潅水します。モモでは、春先から梅雨前までの乾燥が強い時や、収穫後に乾燥が続いて樹の貯蔵養分の貯えに悪影響がでるような場合には潅水をおこないます。しかし、モモやリンゴは本来乾燥地域で生まれたものですから、よほどの旱魃でもない限りあまり水やりは必要としません。モモやリンゴは水はけの良い土地を好みますし、水をやりすぎるとむしろ根によくないのです。また出荷直前に雨が降ると実が水分を貯めすぎて糖度が落ちてしまいます。乾いているほうが良いのです。

山間地の果樹園では水はあげることができませんし、「赤い実の熟れる里」でも山間地帯にあるモモ畑などでは一切水はあげません。すべてはお天道様にお任せですね。それでも充分美味しいモモが採れるというか、むしろ美味しいモモが採れるのです。また、モモではとくに出荷直前に雨が降ると実が水分を貯めすぎて糖度が落ちてしまいます。出荷前の2 ~3週間くらいは、雨が降らずに乾いているほうが良いのです。北海道の農家では「日照りに不作なし」という言い伝えがありますが、トウモロコシやタマネギなど乾燥を好む作物の栽培地域と通じるところがありますね。

果樹園にあう土質ってどんなもの?

果樹栽培に適した土はどんなものかを考える時、大きく分けて二つの性質が大切です。
ひとつは樹の生育に必要な養分がバランスよく含まれているかという 1) 生物学的な性質 です。これは施肥によって必要な調節をおこないます。次に丈夫な根を張り、ゆたかに葉を繁らせる基礎となる 2)物理・化学的な性質 です。このふたつについてモモの樹を例にとってわかり易く説明してみましょう。

モモの樹は非常に成長の早いのが特徴です。この早い樹の成長を支えながら美味しいを実をならせるためには、

  1. 樹の貯蔵養分が効率的に使えて春先からの初期発育を盛んにさせる
  2. 葉っぱを豊富に繁らせ、根をしっかりと張らせる
  3. 実の収穫後に樹に充分に貯蔵養分を貯えさせる

ことが大切です。
そのためには、土の 生物学的な性質 として有機質に富んでいて、窒素、リン酸、カリ、石灰、苦土やホウ素、マンガンなどの微量栄養素をバランスよく含まれた土であることが必要なのです。一例を紹介すると、CaとMgの比率( Ca/Mg比 )は4.0~8.0 が適しています。またMgとKの比率( Mg/K比 )は1.5~3.0くらいが良いといわれています。

つぎに 物理・化学的な性質 な性質です。ちょっと専門的になりますが、有効土層(樹が根を張ることの出来る土層)の深さ、水はけ、地下水位、土の酸性度(pH)、硬度(ち密度)など色々な性質が大切です。モモはとくに他の果樹より耐水性が劣るので湿害が発生しやすいのです。排水不良になって通気が悪くなると根が呼吸できなくなります。水はけの良い土地がモモには適しています。PHは5.5~6.0くらい弱酸性がよいと言われています。硬度も大切で、土が硬くなり過ぎると根の成長が妨げられますし、通気や排水が悪くなります。

斎藤果樹園の大きさは、何本植えてあるの?

モモの畑は全部で210アール(a)、約500本のモモの樹が植わっています。主力はもっとも美味しいモモといわれる 「あかつき」 です。これは 中生種  (早稲種と晩生種の中間)で、8月第一週からお盆までに収穫のピークを迎えます。その他には幻の黄色いモモ 「黄金桃」 を早くから手がけています。その他に優しい味で人気のある 「ゆうぞら」 や定番の 「川中島白桃」 もあります。これらは 晩生種 のモモですが、皆さんに出来るだけ長い間モモを楽しんで貰えるために、 「ぎょうせい」 「ふくえくぼ」 などの早稲種も含めて全部で11品種のモモが植えられています。

リンゴは80aの畑に約170本の樹が植わっています。 「赤い実の熟れる里」 では気候の関係で日本一といわれる蜜リンゴが採れますので、主力は蜜の入りやすい「ふじ」です。その他に僅かですが、青くて美味しい「王林」や、「ジョナゴールド」など、全部で4品種のリンゴの樹があります。

果樹の陽あたりはどうやって調節してますか?

美味しくて色づきの良い 「赤い実」 が育つためには、成長の間つねに豊かな陽の光を受けることがとても大切です。陽あたりの調節は専門的には 着色調節 と呼ぶこともできます。陽あたりを充分に確保するために、密植を避けて果樹を植えてあります。また、モモでもリンゴでも大切なのは先ず樹の 剪定 です。剪定のときに樹全体が陽を受けやすく枝が張るように、将来の樹の形を考えて剪定します。

例えば、甘いモモが育つためには実が陽を受けやすいように、バランスよく枝を張らせることが大切です。モモは葉の光合成を介して養分を貯えますから、甘いモモをつくるためには豊に繁った葉っぱが必要です。しかし、葉っぱがいっぱい繁るということは、実に当たる陽を邪魔し着色を妨げることにもなります。そこで、葉っぱを繁らせつつ実に充分に陽があたるように、一本一本の枝(実がなる枝のことを 結果枝 といいます)の伸び方まで考えて剪定をおこなうのです。一方モモの樹では幹枝があまり強い陽射しを受けると、日焼けして痛んでしまいます。陽があたり過ぎてもダメなのです。このように色々なことを考えて剪定しますが、これははまさしく 「プロの仕事」 ですね。

いくら考えて剪定しても、樹が成長し実がつけばその重さで枝が垂れて陽当たり悪くなったりしてきます。そういう時は支柱を立てて枝を支えてやり陽当たりをよくしてやります。
そして出荷間近の仕上げの時期には シルバー と呼ばれる銀色の反射シートを樹の下に敷いて、陽当たりを助ける作業も行います。真夏に行うこの仕事は、まさしく汗だくの仕事ですが、綺麗な赤い実を育てるためにはとても大切な作業です。

果樹園運営のポリシーはなに。農薬はつかうの?

ポリシーは明確です。 「安全」 「美味しい」 赤い実を皆さんにお届けすることを目指して頑張っています。

安全という意味では、まず害虫対策のための農薬散布の回数を減らすために、コンフユーザーと呼ばれる昆虫の フェロモン剤 を使用しています。もっとも、フェロモンを使っていることを売り物にしている果樹園もあるようですが、そんなことは現在の果樹栽培では 「あたりまえ」 のことなので、 「赤い実の熟れる里」 は安っぽい自慢をしようとは思いません。

でも興味のある方のために簡単にフェロモン(コンフユーザー)の説明をしておきましょう。
これはメス成虫が出す性フェロモン(交配のためにオスを呼び寄せる物質)を人工的に合成したものを果樹にぶら下げて充満させることで、害虫のオスとメスの交信をかく乱して交尾をできなくさせるものです。モモ用に使われるコンフューザーは 「複合交信撹乱剤」 と呼ばれるもので、害虫の モモハモグリガ リンゴモンハマキ リンゴコカクモンハマキ モモシンクイガ ナシヒメシンクイ の防除に有効です。

「果樹に虫はつかないの?」 の質問でもお答えしましたが、果樹栽培は 「病害虫との戦い」 です。残念ながらまったくの無農薬で栽培することは、現状では殆ど不可能です。しかし上述のようにフェロモンを使って散布の回数を減らしたり、 「残留性の低い農薬」 を使用したり、出荷時期には絶対に散布をしないなどの決まりを誠実に守って、安全な果実をつくるように努めています。ですから、 「赤い実の熟れる里」 の桃やリンゴは、皮ごと食べてもらってまったく心配いりません。

斎藤果樹園はどうして「美味しい」モモやリンゴがつくれるのですか?

安全と同時に 「赤い実の熟れる里」 がなにより大切にしているのが 「美味しさの追求」 です。桃では味の王様 「あかつき」 を中心に、最近メキメキと人気の出てきた希少種の 「黄金桃」 や、上品で繊細な味の 「夕空」 、繊維質が豊富で甘い 「川中島」 など、みなさんからの幅広い味の要求に応えられる品種を揃えています。勿論、実が充分な陽を受けれるような整枝・剪定、土づくり、摘蕾・摘花による着果量の調節、樹勢に応じた摘果、有機質肥料を含めた施肥の工夫などさまざまの工夫をしています。

そして、「赤い実の熟れる里」 が美味しい桃をつくれる何よりの自慢は、里の 「気候と風土」 なのです。福島盆地の山裾に位置する 「赤い実の熟れる里」 は、夏冬を通した適度な寒暖の差に恵まれ、美味しい実のなる樹の成長を助けます。またその土壌は果樹に最適の山の土です。盆地特有の盛夏のゆたかな陽差し、高温と乾燥した空気、朝晩の温度差は桃の甘さ(糖度)を増してやみません。このように 「赤い実の熟れる里」 は美味しい赤い実を育むのに必要な要素を全てもっているところなのです。

「美味しさの追求」 はリンゴも同じです。 「赤い実の熟れる里」 ではリンゴの王様の「ふじ」を中心にして困難な無袋栽培をおこなっています。 難着色種 といわれる色を付けるのが難しい「ふじ」を、無袋で綺麗な赤い実に育てるためには結構な苦労がいります。色づけをよくして見かけをよくするためだけなら袋をかけてしまえば良いのですが、それでは本当の甘さ・美味しさが生まれないのです。 無袋栽培 で充分な色を付けるためには、台風による落果や早霜の危険と戦いながら、樹上で充分な時間をおいて完熟させます。落果などによって収量を少々犠牲にしても、美味しいリンゴを届けるために 「樹上での完熟」 にこだわっています。

そして美味しいリンゴの何よりの秘密は、ここでもやはり 「赤い実の熟れる里」 「気候と風土」 なのです。「ふじ」が甘味を増し蜜を貯えるためには、秋口からの適度な冷え込みと日中の豊な陽の光、つまり適度な寒暖の差が必須です。盆地気候に恵まれた 「赤い実の熟れる里」 の秋は、日中はときには夏を思わせる暑さ、そして夕方から早朝にかけての冷え込み、これによってリンゴの果肉は歯ごたえを増し蜜をたくさん貯えるのです。

栽培方法の工夫も勿論大切ですが、天が与えたものに勝るものはないのです。里のオーナーの 「スグリのヒロシ」 の口癖でこのコーナーを終えましょう。 「美味しい果物をつくるのに百姓ができることなんて、ほんの僅かなもんだ。ほとんどはお天道様が決めるもんなんだよ」 。全てを知り尽くした達人にしてはじめて語れる、奥の深い言葉ですね。